【ダイニチ石油ファンヒーター】が故障?シリコンとタール除去に挑戦

【ダイニチ石油ファンヒーター】が故障?シリコンとタール除去に挑戦

ダイニチの石油ファンヒーターが急にエラーを連発し運転できなくなりました。エラー内容は【E02】。説明書を読むと、「油フィルター・油受皿内に水やごみがたまったため、着火ミス、または自動消化した。」とのこと。

何度点火しようとしても点火せず、煙を吐いてはエラーになる石油ファンヒーター。素人ながら色々試して結果、ダール付着を除去して解決したのでその手順を書いていきたいと思います。

Dainichiの石油ファンヒーターについて

我が家のダイニチの石油ファンヒーターは、型番「FX-52R」というもの。

2009年式のもので、中古で購入し2年ほどは問題なく使用していました。

あまりないデザインで我が家にもぴったりなので購入し愛用していましたが、突然、本当に前触れなくエラーを連発するようになりました。

 

エラーがではじめたときは、「E02」と「E03」が交互に出るという感じで、どちらも説明書の原因欄には「油フィルター・油受皿内に水やごみがたまったため、着火ミス、または自動消化した。」安全装置の作動によるものとのことでした。解決策として「カートリッジタンク・油フィルター・油受皿内の水やごみを取り除き、運転 入/切スイッチを押し直す。」と書いてあるのでまずはその通りにやってみます。

まずはタンク内清掃をしてみた

手始めに説明書通りに油フィルターと油受皿を掃除してみました。

説明書通りに油フィルターを灯油で洗いました。

さすがに2年以上も掃除をしていなかったので埃のようなゴミの塊がぼろっと取れました。

しっかり拭き取り書かれてある指示通りに陰干しで丸一日置き、さらに油受皿もスポイトで灯油を取り除きました。この油受皿には灯油が溜まるのですが、湿度が高いとここに水が溜まり、それがエラーの原因になると言うのもどこかで見たのでかなり念入りに取り除きました。

正直、これでもうエラー出んやろと思って運転を開始して見たのですが、

 

ピッ

 

ヴーーーーンっ!

 

ガンッ!

ボウンっ(白煙)

 

 

ピーー ピーー ピーー(E02)

 

まったく改良されずエラーを連発。

もうこの時点で諦めていたのですが、ちょうど良くなんの予定もない三連休がやってきたのでちょっと重い腰を上げて解体してみることにしました。




シリコンが原因かもしれない

「シリコンが原因」

石油ファンヒーターを使用している方は、故障したときこんな言葉を聞いたことがあるかもしれません。

石油ファンヒーターを使用していると、点火装置(安全装置)にシリコンがこびりつき、それによってセンサーが作動せずにエラーになってしまう、ということらしいのですが、シリコンて何?なぜそんなものが付着するの?と疑問に思ったので調べて見ました。

石油ファンヒーターは内部にファンがあるので背面から空気を吸い込んで運転しています。このとき空気中にあるシリコンを吸い込んでそれが悪さをするのですが、ではそのシリコンとやらは一体どこからやって来るのでしょうか。

 

それはズバリ部屋干しです。

正確には柔軟剤を使用した洗濯物ものの部屋干し、これがダメなんだそう。

柔軟剤にはシリコンが含まれていて、これが干すことで部屋に広がりファンヒーターが吸い込んでしまう、そう言う流れ。

さらにファンヒーターの近くで髪を乾かすのもダメ。シャンプーやリンスなどにも含まれているようなので、部屋干しと同じように注意しなくてはいけません。

 

これを聞き、思い当たりまくったので真っ先にシリコンを疑いました。

早速シリコン除去をしていきたいと思います。

シリコン除去手順は簡単

シリコン除去はファンヒーターの解体が必要です。

が、解体の道のりはとても易しく大阪天保山の頂上を目指すほど簡単です。

必要なものはプラスドライバーと手袋のみ。

正面から左右の下にネジがあるのでそれをドライバーで外します。

全面カバーが緩むのでゆっくり上方向にパカパカするとぱかっと取り外せます。

簡単に丸裸にできました。

次、

この左側の燃焼部分、ここを外します。

外すのはまたプラスドライバーで下に見えるネジを2箇所。

外したらこれまた易しく上方向にずらしながら取り外します。

この鉄板(銅板?)がかなり薄く鋭利なので手を切る可能性大。

心配ならば手袋をしておいた方がいいと思います。

開くとこんな感じ。炎が燃焼する金網の上に二本のセンサーが見えています。

左側が「点火プラグ」右側が「フレームロッド」というもの、らしい。

ここがなんだか白っぽくなっていますが、これが例のシリコンてやつ。これを取り除きます。

取り除くには、紙やすりでゴシゴシして取り除きます。ヤスリがけをすると粉が落ちちゃうので、金網内に落ちないように下に紙などを敷いて作業しましょう。

数分ゴシゴシしましたが、いまいちザラザラ感が取りきれません。

もう壊れてもいいやって状態だったので、しゃらくせえ真似はしてられません。

小さめの棒ヤスリでゴリゴリやります。

折れたらジ・エンドなので、なるべく易しく。かなり作業効率は上がりましたが、慎重にやるなら紙やすりです、いい子は真似しちゃダメDAZE☆

ついでに横にある点火プラグもやりました。

 

シリコン除去の作業はこれでおしまいです。

プラスドライバー手袋紙やすり、これだけで作業は完了します。

簡単ですね。

 

白っぽいものもざらつきも無くなったので、元の状態に戻してもう一度運転を開始してみます。

 

 

ピッ

 

ヴーーーーンっ!

 

ガンッ!

ボウンっ(白煙)

 

 

ピーー ピーー ピーー(E02)

 

 

変わってねぇ!

捨てようかちょっと悩みましたが、なにせ予定のない三連休、とことんまでやってやろうと最終手段、タール除去に手を出してみました。




タール除去の手順はやや複雑

こちらは天保山のように甘くはありません。

とても複雑かつ力技も必要な箇所があり、何度も心が折れかけ、昼食をとったり、ゲオで借りてきた「アラジン」の実写版を観たり、子どもを公園に連れて行ったりしてやっと出来るような過酷さです。

時間に余裕がある方のみ挑戦することをオススメします。

 

必要なものはこちら。

あと手袋とゴミ袋とティッシュとか下に敷く新聞紙とか。

 

まずは、同じように前面のフタを開きます。

右側の配線でぐちゃぐちゃしているところに手を伸ばします。

もうまるで気が乗りませんがやるしかありません。

頑張りましょう、やり始めてみると意外と簡単です、さぁその配線に手をかけましょう(洗脳)

 

配線の奥にある亜麻色のこの二つ。赤丸で囲った部分のナットをまずは外します。

これは易しく回せばすぐに取れます。

 

取り外せたら次は配線を外します。

 

外すと言ってもほんの一部のみなのでご安心を。取り外すのは左側のミシンの糸巻きのようなものがくっついているらへん。

そこから3本の配線が出ているのでそれを外します。(画面中央の配線)

他のサイト様なども参考にしましたが、これと同じ型のものは無かったので配線の色などは違いましたがやることは同じです。

 

この型のヒーターはこの三色。緑、白、ベージュ。

ここを外します。

 

基盤から出ている爪はとても繊細で折れやすそうだったので易しく取り外しましょう。

折れたらジ・エンドです。

 

次にこの塊ごと取り外します。

ここはボルト二本で固定されていて、二本の棒が出ていてフックのように引っ掛けてあるので、ボルトを外したらやや上に持ち上げるようにして手前に引くと取り外せます。

 




取り外せました。

取り外したら、ボルトが一つあるので取り外し、その金具も取り外します。この金具がやや取りにくいので、こちょこちょ動かしながら取り外しましょう。

 

これでこの糸巻きのところのネジを押し込めば外すことができます。

 

易しく手前に引いて取り外します。

 

取り外す時、配線や亜麻色の金具が邪魔になりますが、知恵の輪の要領で外していきましょう。力づくではありません、あくまで易しくです。

 

外せたらこのようにラジオペンチなどで掴み、ゆっくり左右に捻りながら引っこ抜きます。

ちなみにこの時、中に残っている灯油がちょっと垂れてくるので気をつけてください。ティッシュなどで抑えながら取り外したほうがいいです。

 

抜くとこんなものが入っています。

バネの位置や方向など間違えないように覚えておきましょう。

 

引っこ抜くと中がこんな感じになっています。一番心が折れたのが、これを引っこ抜く作業です。

これが、抜けない!

 

まぁなぜそんなに硬いのかってくらい抜けないので、ここで実写映画のアラジンを見始めながら作業しました。

ウィル・スミスが「フレンドライクミー」を歌うところらへんで抜けたので1時間ほど格闘していたと思います。

 

抜けた時の衝撃で腕まで汚れました。

手がブルブルになります。

 

お前だよ。お前に会いたかったんだ!

こちらはタールで真っ黒ぼこぼこになっています。

取り外した筒の方も綿棒などで綺麗に掃除しておきます。

 

 

汚いなぁ。

これをマイナスドライバーでガリガリ削ります。

先端は細いので易しくなぞるようにします。

 

 

するとこれが、

 

こうなりました!

綺麗。

 

これでミッションコンプリート。

あとは逆の手順で元に戻していくだけです。

 

ちょっとわかりにくいのですが、ここにちょびっとシャーペンの芯のようにでてますね?

掃除する前はここが何も出てなかったのですが、清掃してから触るとチクチクするくらいになりました。




 

元に戻していざ点火

いよいよ運転させてみます。

 

ピッ

 

ヴーーーーンっ!

 

ガンッ!

ボウンっ(白煙)

 

 

ピーー ピーー ピーー(E02)

 

 

…とはならず、

 

 

ピッ

 

ボッ

ふうぉおおぉ

 

と暖かい風が!温風が!

直りました、きっちり直りました。

心を折らずに頑張れたのはジーニーのおかげ!ウィル・スミスのおかげです!

ありがとうウィル!

 

一週間様子を見ましたがその後も快調に運転をしております。

これからは毎年メンテナンスをしっかりしてあげようと思いました。

【追記】エラー「F0d」がお目見え

ずっと調子が良かったダイニチファンヒーターですが、今年からは新しいエラーが出始めました。

それが「F0d」。

調べてみると、油受け皿、油フィルターなどに水が混入している、もしくは気化器サーミスタのオープン、が原因ということらしい。

水が混入している可能性から潰すため、油受け皿、フィルターを清掃しました。

受け皿は灯油をスポイトで抜き取り、上のこの時に使っていて、今は余りに余っている母乳シートをふんだんに使って綺麗にしました。

でもエラーは変わらず出ました。

何度やってももう点火することなくすぐにエラー表示…。

なので、気化器サーミスタのオープン、を疑います。気化器サーミスタも、オープンの意味もわかりませんが、気化器(上記で清掃した部分)から出る配線がオープン(断線)しているとのことらしい。

改めて分解してみても、それらしいところはありません。

もう寿命かなぁ、と諦めようかと思いましたが、せっかく分解したのでニードル部分ではなくニードルの刺さっている筒の方を掃除してみることに。

↑この筒のこと

この中もまぁ汚いこと。

棒やすりでガリガリ削り、綿棒と竹串で細かく磨きました。

棒ヤスリにはもっとべっとりとタールがこびりつきました。

まぁダメ元、組み立て直して点火してみると、

普通に点きました。

ニードルだけでなく筒部分のタール汚れもエラーの原因になるのだなぁ!

一つ学びました。

まとめ

今回は気化器内のタールのこびりつきが原因でエラーが出ていたようです。

気化器までの道のりは大変険しく、かなり気合いを入れないとできませんでしたが、それもやり始めるまでのこと。

案ずるより産むが易しとはよく言ったもので、やり始めると意外とできてしまいます。

これを修理に出すと数千円は取られると思うので、DIYで直してみませんか。

同じような悩みは、このメーカーのこの方に限らず、起こり得る症状だと思いますし、直し方もそう変わらないかなと思うのでぜひ諦めずに直してみて下さい。

 

くらしをあげる、kuranでした。

■直せた時の感動はひとしお■