見る機会がなかなか無い水草の【気泡】|思わず見惚れる美しさ
- 2020.06.12
- くらしのアクアリウム
水草のあげる「気泡」見たことありますか?
アクアリウムをやっておられる方には当然ご存知でいつも目にしておられるかと思いますが、水草水槽を始めて、初めて水草の出す気泡を見たときは思わず何時間も見とれてしまいました。
あの美しい気泡を見たことがない方は、ぜひ一度気泡をあげる水草もりもりのアクアリウム作りに挑戦してほしいなと思います。
水草の気泡?
水草の気泡と聞いて「???」と思う方もいるかもしれません。
普段地上に暮らしている私たちは、自分の呼吸を意識することもありませんし、もちろん動植物が呼吸していることも気づきません。
それは「知っている」けれども「目には見えていない」からで、実際にはみんな呼吸をし、酸素を吸い二酸化炭素を出しています。もちろん植物は二酸化炭素を吸い酸素を吐き出しているのですが、目には見えませんね。
でもでもアクアリウムは「水中世界」。この植物が吐き出す酸素を「目で見ることができる」んです。
これが水草のつける「気泡」なのですが、それがどうしてとても綺麗なんです!
水草が気泡を出すようになるには
水槽に水を貯めて水草を入れれば気泡が見えるんじゃないの?
いえ、残念ながらそこはそんなに甘くないのがアクアリウム。水草が気泡を継続的に、「美しいな」と思えるほどの気泡を出すにはそれ相当の準備と知恵が必要になってきます。
とはいえ、限られた人にしかできない技術とかではなく、ちゃんと理解し設備を整えてあげることで誰でも気泡をつける水草の様子を見ることができるので安心してください。
必要なもの
水草が気泡を出すということは、その水槽の条件が、「水草にとって良好なもので元気な証」ということです。
水草が元気でいられるにはもちろん条件と必要なものがあるので、何があれば元気な水草の姿を見ることができるのか、を説明します。
二酸化炭素添加装置
よくアクアリウムショップなどに行くと水草の多く生い茂るような水槽には、水槽をろ過する装置やエアーポンプ、ヒーターの他にエアーポンプではないけどゆっくり空気の泡や玉を流し込んでいる装置があるのを見たことがあると思います。
その装置の形などはさまざまですが、それは水草に必要な二酸化炭素を水槽内に送り込んでいるもの。
水槽内に二酸化炭素を送り込んでしまうと、魚などの生体は息が苦しくなって死んでしまうのでは?と思われるかもしれませんが、二酸化炭素を送り込むことで、水草が呼吸をし酸素を出すことで魚たちも息ができ生きていられます。水草とのバランスによってエアーポンプやフィルターから空気中の酸素を水槽内に送り込む必要もありますが、生体と水草のバランスが取れていると、二酸化炭素のみの装置でもうまく供給バランスのとれたシステムが出来上がったりします(ここは技術が必要)。
二酸化炭素の供給には写真の水槽の間に置いてあるボンベのついている添加装置が必要です。
さまざまな種類があり、その性能や値段もピンキリです。
また水槽のサイズによっても変わってきます。
またそのボンベの奥に見えている白濁したものが入っているコカコーラのペットボトルは、
手つくりの二酸化炭素発生装置「発酵式」のものです。
これはとても気軽に安価に二酸化炭素を供給させるために自作したものです。
気になる方は、「#7 水草水槽に近づくため身近なもので発酵式二酸化炭素を作る」をご覧ください。
ですが供給が不安定で非力なため、本格的に水草水槽をやる方には物足りないものです。
照明
水草が気泡をつけるような元気な状態にするための必須アイテムとして照明もとても重要です。
光合成には光が欠かせませんので、光量の弱いものだと気泡を出すような状態に持って行くことは難しいです。
水槽サイズにあったものを選ぶことが大切で、オススメはADAの「アクアスカイ」というLEDライト。光量がとても多く、満遍なく水槽内を照らしてくれるため、水槽の一番下に植わっているような前景草でもしっかりと光が届き美しく育ってくれます。
さらに強力な「メタハラ」と呼ばれるものもあり、これはメタルハライドランプのことで超強力な光量で驚異的な気泡をつけさせることのできるライト。ショップなどではよく使用されていますが、個人レベルではなかなか高額のため、本格的にやっている人だけが使用しているという感じでしょうか。
照明選びは重要ですが、最近販売されているようなアクアリウム照明はどれも性能がいいものばかり、無理に高いものを選ぶのではなく、自分の予算や水槽、部屋の環境から一番合うものを選ぶようにしましょう。
ソイルと肥料
次により環境を整えるために必要なものとしてソイルも大切。
ソイルとは「土」のことなのですが、アクアリウムで使うソイルは、浄化作用とミネラルなどの栄養素を含んだ土をよりアクアリウムの環境に適した常態に加工したものを「ソイル」と呼びます。
植物メインの水槽にするためには、このソイルは欠かせないもので、元気に根を伸ばし栄養を吸い込むことですくすく育ってくれます。
またソイルの栄養だけでは足りないような肥料喰いの水草には別に追肥をしてやる必要もあります。
温度管理
また温度の管理も大切です。
魚の温度管理はもちろんのこと、水草にもそれぞれ適した温度というものがあり、低すぎると成長が鈍り、高すぎると溶けてしまったり弱ってしまうことになり、適正な温度は気泡をつける水草を育てるためには欠かせない管理方法と言えます。
魚にとっても水草にとっても多くの場合は水温「25℃前後」が理想とされています。水草によっては低温を好むものもありますが、大抵の場合は25℃でまず問題ありません。
冬場はヒーターがあるので特に問題はないのですが、問題は夏場。夏は温度が上がりやすくちょっと油断すると簡単に30℃を超えてしまうこともあります。この夏場の温度管理がとても重要で大変です。
まず直射日光の当たらない場所に水槽を設置する、猛暑日は部屋のクーラーをつけておく、水槽専用のファンやクーラーを設置して水温を下げるなどの対策をとることで、水温の高温化を防ぎましょう。
水温が上がることで大切に育ててきた全ての生体と水草が全滅する可能性も大いにあるので夏場の温度管理は本当にシビアです。
気泡を出しやすい水草
どの水草も気泡を出すのですが、特に出しやすい水草というものもありますのでご紹介します。
ラージパールグラス
リシア
オーストラリアン・ノチドメ・クローバー
ロタラ・マクランドラ
タイガーロータス
バブルモス
他にもたくさんありますので自分の水槽に合いそうな水草を選んで探してみてください。
特にモス系やリシアは気泡を細かくたくさんつけるのでキラキラしてとても綺麗です。
まとめ
みずくさが気泡をつけると、しゅわしゅわポコポコと水面に泡が立ち込め、本当に炭酸水のようになったりします。
気泡をつけた水草に光があたり、生体が触れてシュワーっとあがる瞬間、ずっと見ていられるほど綺麗です。
興味がある方は、ぜひ試して見てほしいと思います。
くらしをあげる、kuranでした。
■あまり見る機会のない気泡を自分の手であげてみて■
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