ブセファランドラを育てよう|珍しい花咲く水草とその魅力

ブセファランドラを育てよう|珍しい花咲く水草とその魅力

水草水槽を初めて半年もすると、否が応にも耳に入ってくるこの言葉「ブセ」。

ブセとは、ブセファランドラの略称で、山地や自生地の環境などにより多くの種類が見つかり最近は日本にも多く輸入されるようになっていています。ブセの人気が出だしたのも2007〜2008年頃からでしょうか、まだまだ最近の話なのでショップによっては扱っていなかったり、種類も少ない、値段も高価など手に入れるにはハードルの高い水草ですが、ブセにハマると抜け出せなくなるほどの魅力が詰まっている水草の一つ。

これを機会にブセの世界に足を踏み入れてみませんか?

ブセファランドラとは

ブセファランドラ(bucephalandra)は、サトイモ科でボルネオ島に自生している植物です。日本でいう渓流のような場所に自生していて、集団で自生している姿はとても妖艶で美しいです。

水草水槽で重宝される、成長の遅い水草で、盆栽のような速度で育ち、また種類も豊富でコレクション性があり、ファンになってしまうととことんのめり込んでしまう魅力があります。クリプトコリネを育成した経験がある方は比較的容易に育成できますし、初心者であっても手間がかかりにくい分、割と長期育成の狙える水草でもあります。

ブセファランドラの種類

ブセファランドラはたくさんの種類があります。クダガン、シンタン(西カリマンタン)、グリーンウェービー、クアラクアヤン、キシィなどなど。

これらは採集できる地名や採集者などの名前がつけられているので変わった名前や覚えられないよって程長いものがあります。

ブセを知り始めて店頭などでよく目にするのは、タグガンやシンタン、グリーンウェービーあたりでしょうか。

それも一見ただのどこにでもありそうな草にしか見えませんが、よくよく見るとその葉形や渋い色味、ラメのようなきらめきとそのじれったい成長速度など魅力の詰まった、というか魅力しかない水草だと気付き始めるのです。

ちなみにブセに限らず水草などを育成し始めると「sp」と書かれた物をよく見かけると思いますが、このspは、speciesは(種)という意味の略で、水草を分類している単位のことです。産地はわかるけど正確には学名などがわからない場合に、その種類の仲間ですよということで付けられます。

ブセファランドラの入手方法

ブセファランドラは、最近では徐々に浸透してきていて、海外にではありますが養殖場なども広がってきているので一昔前までよりは手に入れやすくなっているようです。

それでも店頭ではなかなか見る機会もなく、また値段も高額です。

一度にたくさん植えてしまうような水草でもないので、まずは手頃なものから挑戦し、徐々にブセの育成に慣れ、その魅力にハマっていくようにしましょう。

京都市内だとやはりwasabiさんで探して見るのがいいでしょうか。

しかしブセをあまり取り扱ってはおられないので、もしwasabiさんのブセに出会えたらラッキーくらいの気持ちで探しに行きましょう。

大阪だとBONOさんは結構な確率で扱っておられたり、他にもかなり大型のショップ(アクアテイラーズなど)もたくさんあるので、そちらで探すか、ネットショップで探すのが一番手っ取り早いと思います。

 

ブセファランドラの育て方

育て方は比較的簡単です。

水槽サイズも大きくなくてよく、陰生植物なので多少光が少なくても育ちます。また二酸化炭素もなくても育てることができるなど、初心者にはもってこいの条件を揃えています。もちろん二酸化炭素があった方がよく、育成スピードを上げたり密生させたい場合は添加した方がいいのですが、そうでない場合は無理に二酸化炭素を添加する必要もありません。

ソイルなどに植えて育成もできますが、石や流木などに活着させて育成するのが一般的です。ソイルだと根が張る前に何かしらの要因でソイルが掘られてしまい根が抜け水中を漂うことにもなりかねないので、初心者は無難に流木などに活着している物を購入するのがいいかと思います。

もちろんテグスや釣り糸で巻きつけて沈めることもできます。

丈夫でその水槽にもレイアウトしやすいアヌビアスナナですが、ナナではちょっと大きすぎるような小型水槽でも、ブセファランドラは気にせず植えることができます。

また成長が遅いのでトリミングなどの心配はありませんが、その分苔が生えやすく、苔が生えてしまうと対処も大変なのでそこには注意が必要です。常に苔を食べてくれるヤマトヌマエビやフライングフォックスなどを導入しておくと、苔問題はあまり気にせずに育成ができますし、葉が溶けることも少ないように思います。

ブセファランドラは花が咲く

ブセファランドラは水中に花を咲かせる数少ない水草です。

成長速度がかなり遅いので、花を咲かせるまでいい状態を保つ必要があり難しくはありますが、初心者でも不可能ではありません。

水温は20〜28度で育成できますが、25度くらいで変動させずに維持し、少なからず水流のできるフィルター設備を整え、苔がついたりしないように管理する。

これだけでも時間さえ経てば綺麗な花を咲かせてくれます。緑の中に咲く白い花は本当に美しく、花まで咲かせられたら感動もひとしおです。

まとめ

ブセの知名度はどんどんあがり、今では人気の水草の一つでコアなファンもたくさん存在しています。

キレイな葉色にラメのようなキラキラ、波打つ独特な葉っぱに花を咲かすというおまけ付き。

この魅力にとりつかれたら、きっと抜け出せなくなります。

あなたの水槽にブセをひとつ、添えてみませんか。

 

くらしをあげる、kuranでした。

■ブセファランドラ、気づけばブセと呼ぶようになる■